シアリスとは
現在、日本で認可されているED(勃起不全)治療薬は、バイアグラ・レビトラ・シアリスの3種類となっています。シアリスはその中でも最も新しく登場したED治療薬で、100ヶ国以上で販売され利用者は1000万人を超えており、2013年にはED治療薬の中でシェアの43%を占め世界でNo1の実績を残しました。米国のインディアナ州に本社を置く日本イーライリリー社より製造・販売がされています。シアリスの主成分はタダラフィルで5mg・10mg・20mg錠の3種類の用量があり、錠剤の色は黄色で形は雫形をした錠剤です。即効性のあるバイアグラ・レビトラとコンセプトも異なり、効き目は多少マイルドで遅効性ながら、食事の影響はED治療薬の中で最も低減されていて作用時間は最大で36時間程と驚くべき持続性を有しています。それまで最大で36時間という長時間の効果が継続することが臨床的に証明されたED治療薬は存在せず、ED治療薬市場を大きく変容させました。金曜日に服用すれば日曜日の朝まで効果がもつため海外では「ウィークエンドピル」と呼ばれ現在も利用者の多いED治療薬です。
勃起の作用機序は、男性が性的刺激を受ける事により脳から神経を介しNO(一酸化窒素)が放出され陰茎の中でcGMP(環状グアノシン一リン酸)という血管を拡張させる物質が増加します。そして血管が広がり陰茎内のスポンジ状の組織、海綿体に血流が流れ込み圧迫することで勃起します。しかし、血管の拡張作用のあるcGMPが増加したままだと、勃起したままの「勃ちっぱなし」の状態になってしまうため、射精などによって性的興奮が収まるとcGMPを阻害してしまうPDE(ホスホジエステラーゼ)5という酵素が放出され海綿体の血管が収縮して勃起が収まります。この2つの酵素によって男性は勃起したり萎えて収縮したりします。健康な男性はこの働きに問題が無いのですが、EDの男性はこの血管拡張剤であるcGMPが加齢により放出量が減少したり、メンタルなどの問題から放出されにくくなります。血管を拡げるcGMPは減少しているのにcGMPを壊すPDE5は変わらずに出続けているために相対的にPDE5の量が多くなり勃起しにくくなります。これがEDの症状です。バイアグラやレビトラ同じくシアリスはPDE5阻害薬に分類されます。シアリスを服用することによって先程のEDの場合とは逆にPDE5をブロックし、相対的にcGMPの量を増やします。結果cGMPの量が増えたことにより海綿体の血管が拡がり勃起に至ります。
ジェネリック医薬品とは
ジェネリック医薬品は後発薬品とも呼ばれ新薬(先発薬品)の物質特許・用途特許が切れ、国が設けた審査を通り先発薬品と「有効成分」「効果・効能」「含有量」等が同じであることが臨床試験によって通過することで初めて製造・販売することができます。新薬と比較すると膨大な開発費や人件費・広告費がかかっていないので低コストで製造・販売が可能となっています。ジェネリック医薬品の形状・色・添加物・味などは国が設けた審査をクリアした製薬会社によって異なります。
シアリスジェネリック「タドラ」
シアリスジェネリックのタドラはインドのジャーマンレメディーズ(German Remedies)が製造・販売しています。ジャーマンレメディーズ社はドイツにあるレメディズ株式会社傘下の製薬会社でしたが、2001年よりインドのザイダスファーマ社の傘下になっています。
タドラの外箱にはインド神話の彫刻のような男女が組み合っている図柄が印刷されており、薬剤の形もひょうたん形で特徴的なものとなっています。錠剤の色はシアリスに近い黄色となってます。
タドラの効果としてはシアリスジェネリックなのでシアリスと同等です。およそ1~3時間程で効果があらわれ、最大で36時間程効果が持続します。効果が持続してる時間は勃起しっぱなしという事はなく、性的刺激や性的興奮がないと勃起はしません。水または白湯で服用する様にして下さい。お茶やジュースなどは成分の吸収を遅らせたり、効果を落とす可能性がありますので避けて下さい。特にグレープフルーツジュースで薬を飲まないで下さい。シアリスの有効成分タダラフィルとは相互作用があるため通常よりも副作用を強めてしまったり心拍数の増加に繋がります。副作用は頭痛・顔の火照り・動悸・目の充血などがあります。頭痛などの場合は市販のロキソニンなどの頭痛薬やその他の薬剤が併用出来ます。硝酸剤を使用中の方・過去にシアリスを服用してアレルギー(過敏症)を起こした方・不安定狭心症の有る方・心血管系障害により、医師から性行為を控える様に言われている方・最近3ヵ月以内に心筋梗塞を起こしたことのある方・最近6ヵ月以内に脳梗塞や脳出血を起こしたことのある方・重い肝障害のある方・低血圧または治療管理されていない高血圧の方・網膜色素変性症(視野狭窄や進行性の夜盲など)の方は服用出来ません。
独断での服用は避け専門の医師に相談し処方を受ける様にして下さい。ネット通販や個人輸入等での入手はおよそ6割が偽造品であるという調査結果があります。偽造品を服用した場合、効果を得れないというだけでなく健康被害が及ぶ可能性もあるので専門のクリニックや病院で診察・診断をしっかりと受け服用しましょう。