禁忌薬とは?

禁忌薬という言葉は聞いたことがありますか?難しい言葉と感じるかもしれませんが、「薬の飲み合わせ」と聞けばなんとなく分かるかもしれません。
どの薬も服用する前には確認しないと命に関わることになりかねません。もちろんED治療薬にも禁忌薬は存在します。今回は禁忌薬について説明していきます。no-1426591_960_720

禁忌薬とは

禁忌薬には大きく分けると病気禁忌薬、アレルギー禁忌薬、併用禁忌薬、妊婦禁忌薬の4つがあります。

病気禁忌薬

病気禁忌薬とは特定の病気や、今までにかかったことのある病気の経歴(病歴)などにより使用出来ない薬です。もし、使用してしまうと、その病気を悪化させてしまう可能性があり、重い副作用を起こす可能性があり危険です。

アレルギー禁忌薬

アレルギー禁忌薬とは特定の薬や同系の薬を使用した場合に、アレルギー反応や過敏症が現れる人に対して禁止になっている薬です。もし、使用してしまうと、アナフィラキシーショックや喘息発作、血管性浮腫などの重い症状が現れ、とても危険です。

併用禁忌薬

併用禁忌薬とは飲み合わせの悪い薬を使用中の人に対して禁止されている薬です。もし、使用してしまうと、薬の効果が弱まってしまったり、副作用が強く出てしまうことがあります。

妊婦禁忌薬

妊婦禁忌薬とは妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある人に対して禁止されている薬のことです。もし、使用してしまうと、発育不良や流産の可能性があり、胎児に悪い影響を及ぼします。

シアリスの禁忌薬

ED治療薬のシアリスにも禁忌薬があり、以下の方は服用することが出来ません。

※これまでにシアリス(タダラフィル)に対し過敏症(アレルギー)の既往歴がある方
※心血管系障害を有するなど、性行為が不適当と考えられる方
※重度の肝障害を有する方
※脳梗塞や脳出血、心筋梗塞による既往歴が6カ月以内にある方
※低血圧(最大血圧90mmHg未満、または最小血圧50mmHg未満)の方、もしくは治療による管理がされていない高血圧(最大血圧170mmHg以上、または最小血圧が100mmHg以上)の方
※網膜色素変性症の方
※硝酸剤、または一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビドなど)を服用中の方
※経口の塩酸アミオダロンを投与中の方

網膜色素変性症

網膜色素変性症とは夜盲や視野狭窄、視力低下が特長的な症状で、網膜に異常がみられる遺伝子の病気です。日本では10万人に対し、18.7人の患者がいると推定されています。

硝酸剤

心臓の周りの冠動脈を広げ血流量を増やし、心臓に酸素などを補給する事で、全身の血管抵抗を減らして、心臓の負担を軽くする薬です。主に心筋梗塞や狭心症、虚血性心疾患などの病気に使われます。

一酸化窒素供与剤

一酸化窒素供与剤とはニトログリセリンや亜硝酸アミル、硝酸イソソルビドなどの狭心症の薬です。上記で説明した硝酸剤も狭心症の薬ですので、狭心症などの心疾患の方は注意が必要です。

塩酸アミオダロン

経口とは口から入れる薬のことで、塩酸アミオダロンは不整脈の薬です。塩酸アミオダロンの薬を飲んでいる人はシアリスを服用する事が出来ません。

このように心疾患など、心臓に関する疾患を持っている方はシアリスの服用が出来ないこともあります。しかし、薬を服用することが出来るのか、服用することが出来ないのか個人で判断する事は難しいので、クリニックなどに行き医師に相談するようにしましょう。

人工透析のは大丈夫?

現在の透析患者数は約33万人で年々増加しています。人工透析を受けてる方でもシアリスの服用は可能です。しかし、効果が強く表れてしまうことが知られており、服用する際は低用量から服用する事をお勧めします。headache-1540220_960_720

問診票は正直に

風邪を引いて病院に行ったりすると問診票を書くことになります。この問診票は正直に書くようにしましょう。知られたくない病気などもあるとは思いますが、もし服用中の薬のことなどを記入せず、出された薬を服用してしまうと危険な場合もあります。ED治療を専門としたクリニックでも問診票には正しく記入するようにしましょう。

お薬手帳

皆さんはお薬手帳はお持ちですか?お薬手帳には薬の名前や量などのほかに、アレルギーや副作用のことなどが記入されています。実はこのお薬手帳は非常に便利です。かかりつけ以外の病院に行った際にお薬手帳を提示すると、現在服用中の薬がすぐに分かり、同じような薬を重複して飲んでしまうことや、飲み合わせの悪い薬を避けることが出来ます。風邪を引いて病院ではなく薬局に行った際にも薬剤師に提示すれば、服用してはいけない薬を避けることが出来ます。
服用して副作用が強く出てしまったことなども記入されているので、自分には合わない薬も避けられます。
また、旅先や災害などで怪我をしてしまったり、急病にかかってしまった場合でも医師がお薬手帳を見て、どんな病気なのか判断する材料になります。
お薬手帳を持っているけど、持ち歩いていない人が多いと思いますが、急病のことなどを考えると日頃から持ち歩くことをお勧めします。
ED治療を専門とするクリニックでも現在服用している薬がないか、現在治療中の病気はないかなど聞かれます。お薬手帳を持っている場合は受付や医師に提示するとスムーズに診察できるのでお薬手帳を持っていくようにしましょう。okusuri_techou