EDと男性更年期障害の関連性

このコラムを読まれている皆様は男性更年期障害と呼ばれる症状は聞かれた事はありますか?更年期障害は女性だけの問題だったように思われますが、最近では男性にも更年期障害で悩まれている方が増えてきています。しかも男性更年期とEDの関連性もあると言われています。男性更年期障害とはどのようなものか説明していきます。

男性更年期障害とは

男性更年期障害の正式名は加齢男性性腺機能低下症候群(late-onset hypogonadism: LOH症候群)と言います。主な原因は男性ホルモン(テストステロン)の減少がきっかけで引き起こされるもので、個人差はありますが男性ホルモンが低下してくる40歳以降から発症される方が多くなっています。しかし、不規則な生活や過度なストレス、睡眠不足、運動不足などにより、男性ホルモンの急激な低下が起こり20歳代でも更年期障害の症状が出てくる方もいらっしゃいます。しかも、発症した際は色々な症状が徐々に出る為、自覚が難しい病気です。症状が鬱病と似ているので間違われる患者様も増えています。

男性ホルモン(テストステロン)とは

テストステロンとは簡単に説明すると、男性らしい身体を作るホルモンです。分泌されることにより筋肉の発達や増大、骨格の強化など逞しい肉体を作る事以外にも、ドーパミンの分泌を促します。ドーパミンとは「やる気」「快感」「幸福感」に関連しており、例えば何か目標を達成した時や試合に勝った時などに多く分泌されます。人を幸せにするホルモンですが、少ないと「やる気が出ない」「身体がだるい」「喜びを感じられない」などの症状が出ます。

テストステロンとEDには大きな関係があります。テストステロンは身体に様々な良い効果をもたらしてくれるわけですが、その中で一酸化窒素「NO」を生成する効果もあります。一酸化窒素が生成され、身体に供給されることにより血管の健康を保ち血流を良くします。テストステロンが減少すると、血流が悪くなり陰茎に血液が流れ込みにくくなります。当然、勃起する際に悪影響を及ぼすわけです。

男性更年期障害の主な症状

男性更年期障害の症状として、イライラする、パニックになりやすい、食欲の変化、やる気が出ないなどの精神的なものから、多汗、火照り、不眠、眩暈、関節痛など様々な悪影響を及ぼします。さらに狭心症や心筋梗塞、脳梗塞のリスクも高まりますので、放っておくと危険な病気と言えます。

男性更年期障害の対策

対策としては、テストステロンをアップさせる事が最も有効的な手段です。では、どうすればテストステロンは増えるのでしょうか?

その方法は日頃の生活習慣を見直す必要があります。

・しっかりと睡眠を取る

年齢によって最適な睡眠時間は異なりますが平均的に7~9時間が理想とされています。テストステロンは睡眠中に多く分泌されるので、しっかりとした睡眠は重要になります。

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・食生活を見直す

テストステロンを増やすには、良質のタンパク質を摂取することが必要になります。良質のタンパク質を多く含む食材として肉や魚、卵、乳製品、大豆製品などがあります。良質のタンパク質を摂取しつつバランスの良い食生活をとる事が大切です。その他にも、亜鉛を取ることも効果的です。

・筋トレをする

筋トレをすることにより、テストステロンがアップすることは実証されています。マラソンのような長時間に渡る有酸素運動ではなく、腕立て伏せやスクワットのような筋肉を鍛える運動がいいとされています。

日頃の生活習慣を見直し、規則正しい生活を送ることにより、自然とテストステロンがアップすることになります。

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男性更年期障害の治療には

男性更年期障害で男性ホルモンが著しく減少している場合の治療方法として、男性ホルモンを補充するホルモン補充療法が一般的です。しかし、前立腺疾患を患っている方に対しては行うことはできません。 またテストステロンは血中の濃度を高める効果がある為、必要以上に血液が濃くなってしまうと多血症を発症してしまう危険性があります。ほかには睡眠時無呼吸症候群の症状悪化を引き起こしてしまう可能性もあることから専門の医療機関で検査を行ってからの治療となります。その他には医療用サプリメントのDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)を摂取することで減少した男性ホルモンを補充することも効果的です。この物質は副腎で産出される男性ホルモンの一種で、テストステロンを作る原料になります。男性更年期障害による勃起力や性欲の低下にはバイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬を用いた治療を行います。

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