X
    Categories: コラム

ED治療薬と薬物耐性の関係

薬物耐性とは?

皆様は、市販の風邪薬などを長期的、継続的に服用していると、同じ量の薬剤を投与しても「最近、効き目があまり実感できなくなってきたな・・・」と思った事はありますか?このように、お薬を継続的に服用することで身体がその薬剤に慣れてしまい、同じ量の薬剤を投与しても効果が落ちたりする現象の事を『薬物耐性』といいます。

今回のコラムでは、そういった「薬物耐性がED治療薬にもあるんじゃないか?」「バイアグラを飲み続けていたら、いつかは効果が落ちてくるんじゃないか?」等の不安を解消するため、ED治療薬と薬物耐性についてご説明していきましょう。

ED治療薬は、薬物耐性の心配ご無用!

さて見出しでいきなり答えが出てしまいましたが、そうなんです、なんとED治療薬には継続的に服用し続けると現れる薬物耐性が無いのです。市販の風邪薬等、一般的な薬剤ではそのような場合もありますが、バイアグラを含むED治療薬は血管に作用する薬剤なので、毎回同じ用量を服用すれば同じ効果を得ることが出来ます。ED治療薬はPDE5阻害薬とも呼ばれています。これには勃起を治める酵素(PDE5)の分泌を抑制しつつ、一酸化窒素の産生を増やし、血管の機能を改善させていく作用があるのです。ですので、飲めば飲むほどに血管の機能が改善しますし、もともとの血流が良くなればED改善の可能性がでてきます。実際の臨床実験で、ED治療薬のシアリスの低用量を毎日服用したことで、EDが改善したといったデータもありますので、耐性の心配は不要です。

ですが、詳しい原因がわからないと「前は効いてたのに、最近効かないんだ・・・やっぱり耐性がついたんじゃないの?」といった不安が出てしまいます。実は、普段の生活スタイルや薬の飲み方、様々な原因がED治療薬の効果を阻害してしまう場合があります。それでは次は「耐性じゃないなら一体何が原因なの?」といった疑問を解決していきましょう。

前は効いてたけど今は・・・そんな人が見直すべきポイント!

次は、ED治療薬がうまく効かない、といった患者様のお話をお伺いするため、当サイトに記載されておりますユナイテッドクリニックさんの院長先生から、お話をお聞きしました。すると、殆どの患者様のお話に共通点があったのです。

・服用した後、食事をした。または食後に服用した。
・毎日仕事が忙しく寝不足、過労気味
・性的な刺激があまりない。
・お酒が大好きでよく飲酒をする、また量を多く飲む
・試しに1~3錠ほどだけ試した。
・効果発現前に性行為をしている。

これらは全てED治療薬の効果を低下させてしまいます。特にお食事やお酒に関しては効果の実感に大きく関わってきますので注意が必要です。正しい服用法を行えば、しっかりと効果を実感できます。

お食事のメニュー、タイミングを見直そう!

まずはお食事についてのお話です。ED治療薬であるバイアグラ(主成分:シルデナフィル)レビトラ(主成分:バルデナフィル)シアリス(主成分:タダラフィル)は、胃や腸などで有効成分が吸収されてから血中に移行し、そこで初めて効果が出ます。そのため非常に食事の影響を受けやすい薬剤で、お食事と一緒に服用してしまうと、ED治療薬の効果を十分に感じることが出来なくなってしまいます。特に油分や脂肪分を多く含んだ食事(中華料理など)のあとは、胃や腸壁に脂膜が張られるため、せっかく飲んだED治療薬の有効成分が更に吸収されにくくなってしまいます。また「食後はダメだって聞いたから、食前にED治療薬を服用したのに、効果が現れなかったよ・・・」という方もいらっしゃるそうなのですが、ED治療薬はレビトラなどの即効性タイプでも15分~30分は効果発現までに時間がかかります。そのため服用後すぐに食事をされてしまうと、薬の吸収が十分でない状態ですので、食事の影響を受けてしまいますので、お気を付けください。ちなみに、服用後に薬の効果が現れ始めた後でしたら、食事を取っていただいて大丈夫です!

また、シアリスは他のED治療薬と比べると非常に食事の影響を受けにくい薬剤ですが、全く受けないというわけではありません。ですので、効果をしっかりと出したい場合には、食事の影響を受けにくいシアリスであっても空腹時に服用することをおすすめします。

お酒は控えめに・・・

お次に飲酒のお話です。ED治療薬は飲酒の影響もとても受けやすい薬剤です。適度な飲酒は緊張を和らげるリラックス効果があるので、心因性ED、特に緊張型EDなどのの症状の緩和に繋がる場合もあります。ですが、過度に飲酒すると勃起中枢を麻痺させ、勃起することが難しくなりますし、またアルコール自体がED治療薬の効果自体を弱めてしまうのです。

このコラムを作成している私もお酒が大好きで、ついつい飲酒してしまうお気持ちは非常にわかりますが、お薬が無駄になってしまうと本末転倒ですよね。飲んだとしても、少量に留めるようにしましょうね。

体調には気を付けよう!

ED治療薬、特にバイアグラの事が書かれた、「飲むだけでペニスがこんなに巨大に!?」といった誇大Web広告をたまに見かけますが、そもそもED治療薬には精力増強効果がありません。ED治療薬は、あくまで陰茎を元気にするための手助けをしてくれるものです。つまり、体調が万全ではない状態では十分な効果を発揮できません。普段の健康管理も、しっかりと行いましょう!

また、体調が悪い時にED治療薬を飲むと副作用が強く出る可能性も高いため、身体に更なる負担がかかってしまう場合があります。体調が悪い時は体調を整えてから、ED治療薬を服用するようにしましょう。

少ない錠数では効果が出にくい場合も

ED治療薬は、初めて服用される場合、5~6錠お試しいただくとしっかりと効果を実感できるようになると言われております。1、2回服用された方よりも、6~10回服用して、効果が見られるようになった方も多くいらっしゃいます。もし効果が感じられなくても、すぐに服用をやめてしまうのではなく、服用タイミングに気をつけて複数回試してみてください。

それでも改善しない場合は、専門の医師にご相談ください。他のED治療薬への変更や、正しい飲み方や服用方法についてのアドバイスを聞く事が出来るでしょう。

最後に

いかがでしたでしょうか?今回ご説明しましたED治療薬には薬物耐性は無い事が、「もしかして薬をずっと使っていて身体が慣れてしまったのかも・・・」「身体が中毒になって、効果が落ちちゃったのかな?」といった不安を、少しでも解消できれば幸いです。

今回お話を伺いましたユナイテッドクリニックさんでは、初診・再診料は無料になっております。少しでもご不明な点やご心配な点がありましたら、お気軽にお近くのクリニックへご相談下さいね。